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院長コラム

インフルエンザとお口の細菌 

最近、口腔内と全身疾患の関係について色々な事がわかってきました。
その一つに、毎年冬季になると流行するインフルエンザが、口腔内に存在する細菌により感染しやすくなり、さらに重症化することが分ってきました。

インフルエンザの国内感染者数は毎年約1,000万人(12人ひとり)、そのうちお亡くなりになる方は高齢者・幼児を中心に約1万人と云われっています。交通事故でお亡くなりになる方は年間約4千人。インフルエンザはその2倍以上となります。 また2009年には新型ウイルスによる流行(パンデミック)や薬剤耐性ウイルス問題など今後より脅威になることが予想されています。

最近、歯の汚れプラーク内でノイラミラーゼ:NAと云うタンパク質を産生する細菌が見つかりました。この細菌由来のNAがインフルエンザウイルスの感染拡大を助長することも明らかになったのです。また、ウイルスの感染拡大を抑制する抗インフルエンザ薬の効果も、この細菌由来のNAには効果がない事もわかってきました。

インフルエンザは他の細菌との混合感染や二次感染によって重症化し、肺炎・気管支炎により死亡率が著しく上昇します。1918年に世界中で大流行したスペインかぜでは、お口の中に疾患(虫歯・歯周病)があった人はそうでない人に比べ罹患率と死亡率が2〜4倍高かったと云われています。2009年の新型インフルエンザでは感染者の口や肺から、多くの口腔常在菌が検出されたとの報告があります。

インフルエンザ感染予防にも、口腔ケアが役立つ実験結果が多数出ています。
歯だけではなく身体のためにも、日頃から口腔ケアをしましょう。


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