
口腔カンジダ症とは 
口腔常在菌、カンジダ菌(Candida)によっておこる真菌症。 
自覚症状として、口腔内粘膜(特に舌)の疼痛・ピリピリ感、味覚異常。白斑・発赤等 
発症因子 
  ●口腔乾燥症。唾液分泌低下 
  ●免疫機能低下 抗菌剤・ステロイド・抗がん剤の服用 
  ●加齢など 

‐カンジダ症の種類・所見‐ 
●偽膜性カンジダ症  
急性に生じ粘膜表面に白色の偽膜ができる。容易に取り除くことができ、疼痛等の所見は少なくザラザラ感などの違和感が主である。 
●紅斑性(委縮性)カンジダ症   
粘膜の委縮や血管拡張により粘膜下の血管が透けて紅斑として見える。灼熱感・接触痛・刺激痛など自覚症状がみられる。 
●肥厚性カンジダ症  
慢性に経過して、粘膜が肥厚したもの。 
●カンジダ性口角炎  
口唇の両側に口内炎を認めた場合、ほとんどがカンジダ症を疑う。 
口唇は唾液線も皮脂腺も存在しないため、口唇の潤いには唾液が必要であり、口腔内のカンジダ菌の増加が口角炎として現れる。また逆説的に、口角炎が見られるときはカンジダ症を疑う。 
口腔カンジダ症の治療 
自然治癒するものもあるが、 
口腔乾燥症(ドライマウス)においては慢性化するものが多く、抗真菌薬による対処が必要である。 
ファンキゾンRシロップ・フロリート?ゲルを、病変部位に付着させる局所作用を期待して用いる。 
 2012.11.5  広瀬俊

